クルマに関するエトセトラ06

　見果てぬサーブ
　すっかり間が空いてしまったけれど、まだまだ新車購入の話。
　あまり真剣ではなかったけれど、実を言うとサーブ9-3とか9-5とかも、見てみたいとは思っていた。でも今こう書いていて、9-3と9-5の違いがよくわかっていないのだから、その「真剣でなかった」具合がわかるというモノだ。
　何でサーブかというと、昔、実家から駅までの通勤経路上に、とある煎餅工場＆店舗があって、そこの駐車場には、ほぼいつも古いサーブが置いてあったのだ。たぶんそこの社長さんの持ち物だったのだろうけれど、その奇天烈で、かなり個性的デザインに、意外にも魅了されたことがある。
　もちろん今の車種ではなくて、たぶん900あたりだろうと思う。かなり角度を立てたフロントウインドウ、クチャクチャしたリアの処理なんかに、まさに他の誰でもなさがムンムンとしていながら、決して臭くはないところが、ちょっといいなぁと感じてしまったのだ。
　そんなこともあって、もうかなり普通になってしまったけど、サーブも見てみたいなぁ、となったわけなのである。
　でももちろんサーブのその後の運命は、ある程度押さえてはいたから、その中身がオペルだってことも知っている。でもね、そのイメージを払拭するというか、歴然たる事実を敢えて無視できるモノであれば、それもいいかなとも思っていたのだ。もちろんそれは幻想に過ぎないってことはわかってはいたけれど。
　しかしほんと、サーブを置いている販売店がないのだ。で、ホームページを見て、置いていそうな店に、いそいそと出掛けてみたのだが、案の定、サーブの影もカタチもない。さらに販売員に「あのう、ホームページにサーブが置いてあるみたいなことが書いてあったんですけど・・・」と聞いても、何をこの人はバカなことをいっているんだ、という感じて、ほとんど相手にしてくれない。もちろん実車どころか、パンフさえ置いていなかった。まあそれがこの国のサーブの現状なのかもしれないなぁ。
　ということで、サーブの場合、それに触ることなく、私のリストから消えていくのだった。
★タイトル横の写真に他意はありません。