2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

あともう少しだけ

おおみそか テレビ消せれば ただの夜 わずかなる 残り時間と 比べれば おおおみそかの夜 粛々と過ぎ 夜に向け 鉄路の灯り 消えやらず ただ新しき 時の迎えに

明日の卵は硬めにしよう。

内藤陳さんが亡くなった。 まだ私の身体や気持ちが活発だった頃、よくゴールデン街の「深夜+1」に寄らせていただいた。いろとろと思い出すけれど、カウンターに座れば、常連や初めての客の別なく接してくれるやさしさは忘れられない。麦チョコをずいぶん食…

薄れゆく記憶の心地よき宴

小学校と中学校時代の同級生が集る忘年会にいった。 なにせ人によっては40年ぶりなんだから、ちょっとした不安を胸に地元の会場へと急ぐ。私は20年以上前に引越しをしていたが、地元で暮らしている連中も多い。すでに始まる時間を15分ほど過ぎていて、…

テレビ電話のベーコン

(昨日の続き) そうそう、書き忘れたことがあった。 銀行でテレビ電話をもしもししていたとき、回線の容量が足りないのか、ときたま映っている女子行員の顔が見事に乱れて、世にも恐ろしいモンスターに変身するのだ。 これってどこかで観たことあるなぁ、と…

テレビ電話の未来系

銀行に出掛けて、窓口からテレビ電話で手続きの説明を受ける。ロビーには他にも行員がいるので、何か変な感じ。でも銀行でテレビ電話を使うのはこれが最初ではなかった。 一年ぐらい前に窓口が混んでいたので、個室に備えられたテレビ電話での手続きを勧めら…

12分のタイムラグ

2、3日前、午後の4時過ぎにツレと出掛ける。最寄の駅で電車に乗って、目的地に着いて、おばあさんはデパ地下へお買い物に、おじいさんは本屋にひやかしに、で、いつもの場所で落ち合うことに。時計を見ると20分だから、5時ジャストを集合時間に決める。…

「おやすみ」に針を下ろそう。

今年の「クリスマスの約束」もまたよかった。 もともと小田和正さん自身がわれわれ中年世代(?)の希望の星ではあるのだけれど、今回は、彼の持ち歌の次の2曲目が「魔法の黄色い靴」、で3曲目が「愛と風のように」、4曲目は「卒業写真」なんだから、50…

もうひとつのクリスマスプレゼント

散歩の途中で書店に寄り、SFマガジンの2月号を買う。早川書房のサイトでSF評論賞の報告が掲載されているとあったからだ。 で、書店で広げてみるとネーム以外にも写真が載っているではないか。むむむ、私は緊張しツツツも無理やり笑顔を作ろうとしている…

タルコフスキーとの3時間41分かな

初めて楽天で商品を買った、というのも目当ての商品がアマゾンでは見当たらなかったからだ。 で、それが何かというと、なんとDVDオペラ・コレクション「ボリス・ゴドゥノフ」。いやはや私がオペラのDVDを買うとは、自分でもいささか信じられないのだが…

天体望遠鏡への遠望 その12

(昨日の続き) そういえば1971年の火星大接近のブームは、また火星へのロマンを打ち砕く時期でもあった。アメリカが打ち上げたマリナー探査体が、今までも何度か至近距離から火星表面の撮影に成功させていたが、とうとうこの年には周回軌道に入って、当時…

天体望遠鏡への遠望 その11

(一昨日の続き) さて、ご存知のように太陽系の惑星はほぼ同心円状の軌道を描いているけれども、火星の軌道は地球と比べてややイビツになっている。ということは何を意味するかというと、見た目として軌道上で地球が火星を追い抜くときに、二つの惑星は接近を…

ちょっと休憩

このブログの最初の項目、つまりはここでは口上文の役割を果たしている、未来の日付のいつもの書き込みに、いつの間にか広告が入るようになった。 で、最初の頃はたまたまパソコンが壊れたなんてことを書いていたせいなのか、パソコン修理やらメンテなんかの…

天体望遠鏡への遠望 その10

(昨日の続き) そんな感じで月面写真はなかなか面白いし、ただ望遠鏡で眺めるだけでも、とにかく近いだけのことはあって、リアルさは格別である(個人の感想です)。 ただ一点つまらないのが、月自体がまったく変化がないこと。もし小さな煙でも見つけるこ…

天体望遠鏡への遠望 その9

(昨日の続き) 今はどうかは知らないけれど、あの当時のカラー天文写真というのは、なかなか実際の色には写ってくれなかった。さらにカラーフィルムは感度がやや鈍い。 ということで、月面を撮るならば、断然モノクロである、とその頃は思っていた。それに…

天体望遠鏡への遠望 その8

(昨日の続き) 当然のことだけど、他の星と同様に月も天空には留まってはくれない。肉眼ではそれほど速くは見えないけれど、望遠鏡で観てみるとこれがかなり速く感じる。まずは地球が自転していることと、月が地球の周囲を回っていることの関係で、一日前の地…

天体望遠鏡への遠望 その7

(昨日の続き) 高校時代に一回だけ皆既月食の本格的な撮影をしたことがある。ただし私のクラブの先輩のサポート役だ。書き忘れたけど、当時私が所属していたのは物理部(オマケに放送部にもいたけど)で、それはアマチュア無線班と天文班のニ班に分かれていた。…

天体望遠鏡への遠望 その6

(12月10日の続き) さて、天体望遠鏡の話である。本人がすでに何を書いたかほぼ忘れているので、もう誰も憶えてはいないと思うが、それでも続けるのである。年寄りはシツコイことが自分がそうなって初めてわかった。 この前にカメラと望遠鏡を繋げて月…

冷や汗かきつつ恐悦至極のご報告 その3

(昨日の続き) 選考発表会が終わると上田早夕里さんと横田順彌さんのサイン会が始まり、出入り口付近にはちょっと身動きできないほどの人だかりが。 増田まもるさんからは「二次会がありますからね」といわれていたけど、さてどこで待っていればいいのかな…

冷や汗かきつつ恐悦至極のご報告 その2

(昨日の続き) 瀬名さんが日本SF評論賞の選考結果を報告して、優秀賞の渡邊利道さんと選考委員特別賞の私が登壇する。といっても壇があるわけではありません。 で、司会の増田さんから受賞の挨拶を求められたのだが、あれれ、ネット上の式次第にはそんな…

冷や汗かきつつ恐悦至極のご報告 その1

昨日は日本SF大賞と評論賞の選考発表会。 早めに家を出たのでジュンク堂池袋店には午後5時前に到着。11日の日曜日、しかも夕方のせいか1階のレジ前は大変な混みようで、新刊本が並んだ棚を落ち着いてみることができない。精算を待つ列が雑誌売り場の奥…

日本SF評論賞の選考委員特別賞をいただきました。

[ご報告] この度、「『惑星ソラリス』理解のために――『ソラリス』はどう伝わったのか」で、第7回日本SF評論賞(主催:日本SF作家クラブ/後援:早川書房)の選考委員特別賞を受賞しました。 私の拙い文章がこのような賞をいただいたことは、まことに…

天体望遠鏡への遠望 番外編

(昨日の続き、のようなもの) 今日は初めてSFファン交流会に参加。いろいろと貴重な話を聞けてよかった。しかし皆さん小さな時からしっかり本を読んでいますね。こればかりはもう絶対にリカバリーできない。若いときにしか開かない感受性って、あるのかも…

天体望遠鏡への遠望 その5

(昨日の続き) 買いたかった一眼レフカメラはミノルタSR−T101。当時廉価版ながらに定評のあるモデルで、ヨドバシカメラなら標準レンズ付きで3万円と写真部のヤツから聞いていた。あくまで現在の記憶なので価格自体はやや曖昧である。たしか次期機種の…

天体望遠鏡への遠望 その4

(昨日の続き) さてピッカピカの天体望遠鏡は手に入れたものの、当時の私のカメラは父親からのお下がりの距離計式35ミリ。普通のスナップを撮る分には申し分ないのだけど、レンズに入った光がファインダーでは確認できない。つまり月がしっかり入っている…

天体望遠鏡への遠望 その3

(昨日の続き) それからまたまた念のために書いておくと、天体望遠鏡の性能はレンズや反射鏡の直径が基本。安直な望遠鏡のチラシなどには「脅威の倍率! 200倍」と(最近は事情は知りません)ありましたが、倍率というのはレンズや反射鏡の焦点距離を対眼レン…

天体望遠鏡への遠望 その2

(昨日の続き) ちゃんとした天体望遠鏡を買ったのは、高校生になってからだ。昨日も書いたように経緯儀式だと星を追尾するのにとても苦労する。その点、赤道儀式など一つのつまみを回し続ければ、対象はほぼファンダーの中にいてくれるのだ。だから多少は値が…

天体望遠鏡への遠望 その1

あきらサンがコメントを付けてくれたので、調子に乗って少しばかり天体望遠鏡の話を書いてみることにしよう。 私が初めて自分の天体望遠鏡を手にしたのは、たぶん小学生の5年か6年の頃。しかしそれは学研の雑誌だった「科学」の付録で、レンズの付いたプラ…

土曜の月はどっちに出ている。

10日深夜は全国的に皆既月食が観られるようだ。かつては「天文ガイド」で日々の天体現象をフォローしていたが、今では日常もマスコミ報道でチラリと知るレベル。それもついついその日はボーッと過ごしてしまい、あとで、ああ昨日はアレだったんだなぁ、と…

口パクがヘタなニューシーカーズ

昨日の続きだけれど、30年か40年ぐらいの前の歌番組がほとんど口パクだったというのは、それなりの年齢の人はたぶんご存知のこと。実際に歌手の実力がなかったとか、音響設備が今ほど整っていなかったといった事情がそうさせたのだと思う。 しかしそれか…

歌声の非実存

昨日の新聞報道によると、日本テレビの生放送を謳っていたはずの歌番組で、別の会場にいる二組の歌い手の場面が実際には録画だったという。しかもそれが生中継に見えるように、わざわざ「××にいる○○さ〜ん」なんていうアナウンサーと司会者のやり取りを挟み…