うまい汁、はい、吸ってます。

 そんな今は昔、のことをつらつらと考えてみると、「半沢直樹」のバンカー人生もかなりの紆余曲折があったってことは明瞭なのだ。
 ほとんどの庶民は、いま銀行に利子を期待してなんていないよね。もちろん住宅ローンでお世話になっている人や、その他の公共料金の支払いなどはいろいろと面倒みてもらってはいる。
 しかしかつて一番期待にしていたことは、やはり利子によって預金が増えること。なんて書くと、そんなことあったのー、なんて思い若人もたくさんいるだろうけど、そうなんです。昔はそこそこ金利がよくて、たまに通帳みるのは庶民のささやかな楽しみだったんですよ、と昨日の文とおんなじこと書いているよね。
 つまりいいたいのは、半沢くんが命掛けのバンカー人生を展開しているけれど、庶民の側からすると。銀行っていうのは、ほぼ「商品」価値のない、ただの財布になっている、ということなのだよ。何も買うものがないから、ただじっと預けているだけ。銀行はすでに売る物がない商店、なんだよね。
 しかし、ここが銀行のうまい汁の吸いどころっていうことにもなるわけなんだね。