月に人がいた時代

 前にも書いたかもしれないけど、70年代の初め頃、ぽっかりと夜の空に浮かぶ月を見上げて、「ああ、今あそこに人がいるんだなぁ」と思ったことがあります。
 この感覚というか、認識というか、これっていろいろと効用があるように思う。月に人がいなくなって、すでに40年ほど経つけど、それは今でもほぼ有効なのかもしれない。どこかからの帰りに、夜空にぽっかりの月を見て、「ああ、昔あそこに人がいたんだなぁ」と考えただけでも、あたりの喧騒が少しだけやわらぐかもしれない。

 ちなみに月に立ったのは、アポロ11、12、14、15、16、17号のそれぞれ船長と着陸船パイロットの2人で計12人、月の周りを回ったのは、これらの司令船パイロット、計6人と、アポロ8、10、13号の計9人の総合計27人。