とりとめもない楽しさ

酒の誘いありて、フラリ出かける
先方急用にて、しばし待つ
文庫本を開きて、19世紀欧州に楽しく遊ぶ
行く列車が過ぎ、いくときか過ぎ
腰の携帯電話に響きあり
立ちて、その場に急ぐ

歩きつつ思う
誘いあるの喜ばしきを
語らいたき知人あるの幸いを

集いたれば、近況を語り、
かの人が、俎上にあれば、また杯は重なりぬ
かくして夜の深さに、意識の茫漠さもまた重なりゆく★居酒屋から市ヶ谷駅と外濠を望む。