猫を撒く

oshikun2009-11-06

 先日の猫の話で思い出したことがある。
 しばらく前に神楽坂から江戸川橋の方へと、あみだくじ状態でドヤドヤと坂を降りていった時の話。くじの縦線から横線に移ろうかというときに、若いお嬢さんが必死のギョウソウで、坂を上ってきて、一瞬、私にぶつかるのかと思った。しかしそんなことがなかったかのように彼女はすぐに方向転換してまた坂を下りる。
 なにしてんだろう、と見てみると、どうやら猫を撒こうしているらしい。見れば坂を上がってきたときに、彼女の後ろについてきた猫がいて、それになにやら彼女が声をかけているのだ。そしてまた早足で彼女は来た方向に下りていく。残された猫はそのままで彼女を見送って、追いかけようとはしない。
 私も彼女と同じ方向に、つまりくじの縦の線を辿るわけだが、先にいく彼女が何度もこちらをチラリチラリと見る。もちろん私ではなく、猫がついてこないことを確認しているわけだけど、なにやら微妙な感じではあった。
 しかしたぶん彼女は猫が大好きなんだろうなぁ。
★タイトル横の写真と本文とは関係ありません。