東京地方、二度の積雪の朝、
窓を開けると近くの公園には、白い雪のキャンバスに、
黒々と一本の線が描かれていた。
最初に見たときは自転車が通った跡かと思ったけれど、
写真の右の自転車と比べると大きすぎる。
で、分かった。雪だるまを作った跡なんだ。
よくぞこれだけの距離を途切れることなく、
右へ左へと曲がりながらも、一本線で転がしたものである。
しかし、この後で付近を歩いてみても、肝心の雪だるまはなかった。
もしかすると、出来上がった雪だるまはすっくと立ち上がり、
いずこへと消えていったのかもしれない。