何十年かぶりの「すあま」

oshikun2010-04-02

 ツレが小さな箱を持って帰宅した。
 なにそれ、と聞くと、「すあまだよ、すあま」という。
 それでいっそうわからなくなったが、その箱を開ければ一目瞭然である。
 米で作られた和菓子が、お行儀良くふたつ並んでいる。彼女曰く、会社の創立記念日なので、みんなで近くの神社に詣でてきたのだという。これはそのときに配られたもの。
 その神社、実は兜神社という。そう兜町のいわれである。なぜ証券会社などの「株」と関係する会社の多くが兜町とその近辺にあるかは、たぶんその駄洒落のせいではないと思うが、とりあえずこの兜神社は「商業の神様」ということになっている。
 お供物はみんなで食べたほうがいい、というので私もひさかたぶりに口に運んだ。ううむ、シブいお茶が欲しい。
 この兜神社の中にある兜岩には、いつくかの由来がある。いちばん興味深いのは、平将門の首に兜を添えて、ここに埋めたというモノ。将門の首なら大手町のはずだけど、キリストの墓だって世界各地にあるのだから、将門の首塚も複数あってもいいのかもしれない。
 しかし、天下の反逆者の墓が、資本主義の中枢の東京証券取引所のすぐ隣にあるというのも、なかなかおもしろいことではある。

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 当ブログのある日の書き込みを、大好きな作家さんが自身のブログでご紹介くださいました。まさに感激の極みです。