十年前の住まい探し33

oshikun2010-05-02

 あいまいな200万円の意味
 そして8年近くの歳月が流れた。くわしくいうと、マンション「浮間舟渡B」に引っ越してきて、今年の8月末でまる8年になるということだ。このマンションの月々の管理費や駐車場代などは5万円台半ばだから、年間にすると65万円強、それに固定資産税が掛かるので計80万円強が住宅関係の基本費用となる。これもかなりのモノである。これに対して、今までの賃貸マンションは家賃と管理費と駐車場代と更新料を含めて、年間250万円ぐらいか。よって単純な差額は170万円程度だ。
 これをベースとして考えると、物価変動がなければ、賃貸マンションの家賃20年間分で、今のマンションが購入できるということになる。まあ、こういった試算は前にもやったことだし、あまり建設的なことではないのだけれど、一応の目安としては分かりやすい。
 しかし大事なのは、その住まいの心地よさの差だと思う。賃貸マンションよりもそれがマイナスであったのなら、これはかなり悲しいし、そもそもマンションを購入した根本的な意味がなくなってしまう。しかし幸いなことに、いざ住んでみると、いろんな点でプラスポイントが並んでいた。
 まず、最初からわかっていたことだが床面積が広くなったので、「書斎」のような部屋を確保できて、ここに実家に放置していた本を運び込めた。これは精神衛生上そうとうのプラスポイントである。「あっ、確かあの本に書いてあったはずだけど、トホホ、あれは実家じゃないか」ということが基本なくなったのである。まあ、このマンション内でどこかに行ってしまうことは多々あるのだけれど、それはまた別の話。またトイレや風呂や洗面まわり、キッチンなどなどの設えが向上しているのもプラスのポイント。特に風呂が広くなったので、ほぼ足を伸ばして湯船に入れる。これも精神衛生上かなかのプラスポイントとなる。常時管理人が居るというのも大事なこと。さらに景観がいい。
 そういったことを加味してみると、以前の賃貸マンションと比較するのとは、ちょっと話が違ってくる。この「心地よさ」などは、はなはだあいまいなのだが、それらのポイントを含めた付加価値を足して賃貸マンションの家賃として考えてみると、管理費などを除いた金額としては、少なくとも素の家賃で20万円程度に該当するのではないかと思うのだ。そうすると管理費と駐車場込みで24万円ぐらいにはなる。そんなに高い家賃の賃貸マンションには、もともと住む気はしないのだが。この「心地よさ」程度の賃貸マンションは、更新料を含めて年間に300万円も掛かる。そこからこのマンションの管理費や駐車場代、固定資産税などの80万円を引くと、300万円-80万円ということで220万円。少なく見積もっても年間200万円もの差額が出るのだ。
 さて、この200万円にはどんな意味があるのだろうか。