クルマに関するエトセトラ03

oshikun2010-06-04

 無口の営業マン
 というわけで、オッカナビックリという足取りで、輸入車売店を訪れたのではあった。
 そこはやっぱ「外車」である。流れている空気が違う、と思ったのは、錯覚なのだろうか。とりあえずターゲットとしては300万円台で買えるセダン系。コンパクトカーも魅力なのだが、やはり質感でやや難がある、とエラソーに思ったりもした。
 で、最初がBMWのディーラーである。ウチからクルマでスイスイと行ければ10分もしないで着いてしまう。当然、みるのは3シリーズの318iである。それ以外は高くて変えないもんね。この318iにしたところで、300万円台ギリギリで、ほとんど400万円であった。しかもスティールホイール。乗り味は素人感覚でゴツゴツ感というか、ゴツゴツ感たっぷり。不思議だったのが、営業マンがまったく営業をかけてこないことだ。
 「試乗したいんですが・・・」
 「ああいいですよ。ちょっとお待ちください」
 ということでかなり待たされた。
 「こちらへどうぞ。これにお乗りください」
 もちろん、営業マンは助手席に座る。そしてスタート。あたりをグルグル。しかし彼はほとんど口をきかない。はい、終わり。
 「ありがとうございました。こちらをどうぞ」
 といって彼が手渡してくれたのが、BMWのエンブレムが入ったキーホルダーだった。
 これだけは今も愛用している。
 そうそう、思い出した。試乗する前に、彼は素の見積書を渡してくれた。私が300万円台で探していますといったのに、その合計金額は400万円台半ばだった。彼が無口になるのも、なんとなくわかる気がする。