「熱海の捜査官」を走査すると。
テレビ朝日系の深夜ドラマ「熱海の捜査官」に期待である。
といっても、他の人と同じようにこれは「時効警察」に続く期待感ではある。そもそもテレ朝の番宣自体で、「時効警察」のスタッフによる、などとアナウンスしているんだから、しかたない。時効という概念も、ほぼ意味を無くしてしまったので、あの伝説の番組の継続はすでに不可能ではある。
で、期待に腹を膨らませつつ、テレビ画面の前に鎮座した。
おっと、これは一話完結のドラマではないのだ。とすると支離滅裂な展開が魅力の「時効警察」のようにはいかず、いろいろと伏線ともいえない伏線を這わしておかなくてはいけない。うーむ、大丈夫なのだろうか。
ということで、第一話だけではまったくこのあとが読めないのだが、気づいたことをいくつか。
まずは女子学生の不可思議な消失。それが4人であることと1人だけ現れる点は、そのまま1975年のオーストラリア映画『ピクニックatハンギングロック』と同じである。
また中央の警察官が地方の警察に赴いて捜査する点は、映画&テレビドラマの『ツイン・ピークス』と同様で、熱海にまったくふさわしくない地方警察の制服も、『ツイン・ピークス』に似ている。またオダギリ・ジューの頭が切れるんだかどうだかわからない雰囲気も、カイル・マクラクランに通じるモノがある。
さらに裸の絵のモデルになった男子学生のポーズは、まちがいなくミケランジェロのダビデ像だよね。
★タイトル横の写真は「ピクニックatハンギングロック」のプログラム。