時代の転換点・・・

 地震で倒れた新書用の棚をどうにか直して、文庫用の棚の補修に取り掛かっていると、7時直前のテレビ画面にニュース速報が流れ出した。
 「菅首相浜岡原発のすべてを停止するよう中部電力に要請した」、というのがその内容。7時のニュースでは記者会見の様子が伝えられ、NHKの記者のがさつでどうでもいいような質問までが放送された。
 興味深かったのは、そのあとの報道の仕方だった。
 NHKの9時の「ニュース9」では、大越キャスターはこの決定に対してやや懐疑的なコメントを残した。
 続く10時少し前からのテレビ朝日報道ステーション」では、キャスターの古館さんがこの決定に賛意を示している。
 さらに11時少し前のTBSの「ニュース23クロス」ではキャスターからの明確なコメントはなかったが、出演した専門家はより強くこれはエネルギー政策のターニングポイントになると述べている。
 時間の経過によって、ニュアンスが政府の決定を支持する傾向になっているけれども、それは時間というよりもその放送局、あるいはその番組の立ち位置によるものなのだろう。
 電力会社、そしてそれに連なるさまざまな人々はいま震え上がっている。しかし大急ぎでしかも全力で反撃の手段を探しているに違いない。