みんなパパが大好きさ

 ヨーロッパのお騒がせオジサンであるギリシャパパンドレウ首相が辞任した。一国のえらいさんをお騒がせオジサンなどといっては失礼千万だとは思うけれど、やはり一応決まったEUの対応策に「やっぱ国民に聞いてみないと・・」といったいすると、おいおいと遠き極東の国からも突っ込みをいれたくなる。そこにどんな魂胆があろうとも、「お騒がせ」といわざるをえないのじゃないかな。
 まあ、などといっても、当方まったく経済には疎いので、EUの施策についてどうこういえる立場でも才覚でもないのだけれど。
 このパパンドレウさんという名前を聞いて思い出したのが、映画『旅芸人の記録』の頃の時代だ。監督のテオ・アンゲロプロスギリシャの軍事政権下にこの映画を制作して1975年のカンヌ映画祭にこっそり出展、批評家大賞を受賞し名声を得た。そしてその直後にキプロス紛争に端を発した政治の混乱の中で軍事政権は崩壊して、国内での上映が可能になったのだ。そのときに政治を担ったのが全ギリシャ社会運動のパパンドレウさんだったというわけ。
 しかしその後、まったくギリシャの政治状況をフォローしていなかったから、恥ずかしくも35年ほどたってまたパパンドレウさんって何、同じ人?てな感じになってしまった。
 もちろん今度のパパンドレウさんはその息子さんで、70年代のパパンドレウはパパ・パパンドレウということになる。で、このパパ・パパンドレウのパパも首相をしたことがあるんだってさ。
 そして次の首相の名前はパパデモスとのこと。はい、まあそういうことです。