暗さは演出だから、ね。

 SFファン交流会の飲み会で話題になった「怪奇大作戦」なのだけど、そういえば数年前にBSで再放送されたときの録画があったはずと、ひっくり返すと2枚のDVDを発見。
 丁寧にナンバリングされて、といっても1と2だけだけど、その1をトレーに載せて再生してみた。するとまずはセカンドファイルとかいう新しく制作された「ゼウスの銃爪」が画面に現れる。悪くはないけど、「怪奇大作戦」にしては明る過ぎかな。
 そしてその次に現れたのが「恐怖の電話」。最初は記憶と結びつかないが、電柱によじ登ったり、電電公社の交換機を映したあたりで脳みそが反応した。うんうん、これは観ている。あのカクカクっと動く交換機(というのだろうか)の場面が見事である。
 カメラワークもいい。それにひとつひとつのの画面が絵画のように緻密に構成されている。小笠原返還をモチーフにしているのもなかなかだ。小笠原が戦後しばらくアメリカの施政下にあったなんてもう忘れられているもんなぁ。はい、監督はやはり実相寺昭雄さんでした。と書いて、飲み会では彼の本の話題もあったなぁ、と思い出したがまた別の話。
 さてその「恐怖の電話」、多くの画面が暗いので、日中のシーンとのメリハリも効いている。でもいっしょに観ていたツレは、あの頃は暗かったのねって、だからそれ違うから。