アポロ13号のみずがめ

 そうそう、あのアポロ11号の次というか、もしかすると映画化によって、それよりもみんなの記憶に残っている13号だけど、その司令船の名前はオデッセイ、そして着陸船の名前がアクエリアスなのだよね。
 ご存知のようにオデッセイはオデッセウスが数多の苦難を乗り越えて、果て無き旅を続け、そして帰還するという物語だったはずだけど、これはまさに13号の顛末にも相応しい。まあオデッセイそのものは、すでに「2001年宇宙の旅」の原題で使われているけど。
 さらに面白いのは、アクエリアス
 いまでは飲料水の名前にもなっているし、かつてはミュージカル「ヘアー」の楽曲で、フィフスディメンションのヒット曲にもなっている。でももちろん元々はみずがめ座のこと。
 そう、アポロ13号は、液体酸素と液体水素を攪拌する装置を起動されたとき、その事故が起こったのだが、本来、それは電力と水が供給されるシステムだった。つまりアポロ13号のオデッセイは旅の途中で危機に陥ったが、着陸船のアクエリアス「みずがめ」によって救われたということになる。もしその事故が着陸船とお別れしたあとだったら、その後の宇宙開発はなかったかもしれない。