11年後の誕生日プレゼント

 歯医者の話を続けようと思ったけれど、どうも口を開けたまま、だらだらとよだれが垂れていくがごとくに、なんら面白いこともなく伝っていきそうなので、ちょっと放置プレイ。


 で、今日はまた別の歯無し、じゃなくて話。
 4日にテレビで、エリック・クラプトンの東京公演のライブが放送されていた。それを観ていたツレがいうことには、あの会場に自分もいる、とのこと。
 東京公演は何回も行われたはずだから、そうはいえないだろうというと、その武道館でのコンサートの録画日は、2001年12月4日で、ちょうど今から11年前、その日は彼女の誕生日で、友人がそのお祝いにコンサートをプレゼントしてくれたのだという。つまりツレはまた、その11年後に誕生日プレゼントをもらったようなものなのである。
 偶然の一致かそれともなんらかの計らいかはわからないが、コンサートの日時と放送日が同じというのは面白い。彼女の席はアリーナ席でステージに向かってやや左側だということだが、その日の映像担当者は観客席を映すことに、「クリスマスの約束」とは違って極めて禁欲的で、特定の顔を認識することはほぼ困難である。でもあのあたりに十一年前の自分がいるというのは、なにかホロリとするようなのだ。
 二人でクラプトンのアクティブさに感嘆していると、番組の終わりで、この11年前のクラプトンの年齢が、ちょうど私たちの今の年齢と同じだということがわかるオマケまで付いてきた。