壇上の夜05

 というわけで、あまりにあまりに個人的な「壇上の夜」はさらに続きます。
 そういえば、この夜の一部のツイッター池澤春菜さんの話題で持ちきりだったよね。あのとき、握手でもさせてもらえばよかったのに、と後のお祭り。
 SF大賞の選考委員の堀晃さんにもご挨拶。すみません、ふがいない堀晃賞受賞者で、でもこれからもっと精進します。
 そしていよいよあの青年を従えて、おそるおそる宮部みゆきさんに近づいて、「以前、ジュンク堂の評論賞発表会のあと、ごいっしょさせていただいた忍澤です」と話かけてしまった。そしてさらに間髪入れずに「実は宮部さんの大ファンの知人を連れてきたんです」とまでいうと、宮部さんはうれしそうに笑顔満開、よかった。あとは青年がしゃべりだした。
 そして彼は、なんとサインといっしょの写真と握手までゲットしたのである。この幸せ者!! 宮部さんもサインの他にコメントと小さなイラストまで入れてくれる。なんたる大サービス。さらに青年が感心なのは、両親も宮部ファンということで本人ではなく、ご母堂の名前を入れてもらったこと。いい若者にもほどがあるぞ。
 そんなことで、私はこれで無罪放免、青年も満面の笑みとなったので、彼を野に放ったのである。心は満たされた。あとは腹なのである。
 さて、私もなんか食べよう。