ほんの一瞬のご近所映り込み

 だいぶ前だけど、映画「秒速5センチメートル」のテレビ放映を観ていて、おおおっと思ったシーンがあった。
 まあ、実際にはありがちなことなのだが、エンディング近くで、現代のさまざまな場面が短く展開していくところで、ストーリーとは関係なくウチの近くのガラス工場が、まさにほんの一瞬映ったのだ。
 しかし、ほんとうにわずかな時間だったので、見間違いかも、と思ったが、この映画を以前DVDに録画していたことに気づいて、さっそく再生してみる。でもなかなかその場面が出てこない。そしてやっと見つけた場面が、まさにあのガラス工場と一致していた。時間にして一秒にも満たない場面である。
 どうしてこれが映画に登場するかといえば、主人公の男の子がかつての幼馴染に会いに出かける経路の埼京線の脇にあるということだけなのだが、アングルは電車からのそれではない。
 あの映画は実際の風景を丁寧に取材しているのだけど、それがご近所のどうでもいいような風景にまで及んでいたということが、うれしくもあるのだ。
 以下がそのガラス工場の実際の写真だけど、ミニチュアモードで撮影したので、わかりにくくて、すみません、DVDをお持ちの方はお暇な時に確認してください。ちなみに画面でも写真でも煙突は二本ですが、実際には三本立っているというオバケ煙突です。そして右のマンションの前にある高架が埼京線です。
 ということで、今日はあの映画の中身には触れないでおきます。