宇宙博に行ってきた。その四

 少しは分かりやすいものを、っていうことでコレ。
 なにやら警棒を振り上げたロボットにも見えてしまいますが、実はソビエトが1969年以降、何度も月面に送り込んだ無人探査体のルナホートです。
 ロボットの光背のようにも見えるのは、もちろん太陽電池パネル。月面に到達後に洋式トイレのカバーのように開く仕組みです。
 これと同様なものが、アポロ11号とほぼ同じ頃、月面に到着して、すわ月の石の持ち帰り第一号はソビエトが……、という展開になりそうでしたが、やっつけ仕事だったのかその回は失敗に終わってしまいました、とさ。
 ところで図録には、この探査体のしくみをチェルノブイリ事故の崩壊した内部探査に役立てようと、当時の開発者が再び集まって、二週間に六台も放射線に耐える機体を作り上げたとあります。アメリカじゃ、もうサターンロケットは作れないなんて聞いているので、すごいよね。