ナンマイダー・マイナンバー

 とある人の例。ちなみにすべて同一の人物に関係したこと。

 その一
 家によく来てくれる銀行の人から、とある金融商品を薦められた。外貨建てで証券会社系の会社が運用するものらしい。まあお付き合い程度にちょこっと買おうとしたのだけど、マイナンバーを知らせなくてはならないというのでやめにした。迷っている、というかどっちでもいいかなぁ、と思っている人にとって、このマイナンバーを通知しなくては買えないっていうのは、非購買動機に大きく働くよね。

 その二
 年金給付が始まるのでその届を出しに行ったけど、マイナンバーの話はまったくなし。

 その三
 確定拠出年金の受取りの書類をまとめていたけど、その中にもマイナンバーがらみの書類などはなし。

 この三例だけからすると、すでに権利があることがらについては、マイナンバーはどうでもいい、というか、すくなくとも強く求めないってことかな。まあ、これから先はいろいろと力関係の要素が入ってくるのかもしれないけど。
 で、一番問題となるのは、実はその一について。この例を敷衍してみると、マイナンバーってやつはおおよそ経済の発展を阻害する要因となっているんじゃないかってことだ。少なくとも、ちょっと遊休資産のある年寄り連中の一定の層は、なにやら物騒なマイナンバーをさらしてまで、どーでもいい金融商品を買おうとはしないだろう。そんなあたりからも、この最初っから問題山盛りのこのシステムのほころびが出てくるのではないかね。