カワセミ日和

 前にも何度か書いたけど、近くの公園に秋から春にかけてカワセミがやってくる。散歩の途中で、私が勝手に命名したカワセミ橋にさしかかると、しばし立ち止まって池の杭の上や葦が生い茂ったあたりを見回して、カワセミを探す。
 意外に出会える機会は多く、チチチチーという高い鳴き声でどこかへ行ってしまうまで、そこで眺めることになる。数日前に会ったカワセミは杭の上に止まり、そこから何度も水面に降りては戻ってくる動作を繰り返していた。それ見たツレは子どものカワセミに違いないという。確かに小魚を捕っているようではなく、それを練習しているようである。以前はよく親ガモに率いられた子ガモの行列を見かけたが、このワセミが子どもかどうか確認するのは難しい。
 今の季節は、カモやカモメで水面が覆われている。他にもいろいろな鳥がずっといたり、あるいは季節ごとにやってくるのだが、だれもカワセミほどに愛でることはない。
 休日ともなれば、くだんのカワセミ橋に望遠レンズの砲列が並ぶ。カワセミの魅力はその輝く背の青と腹の朱色にあると思うけれど、それを効果的に際立たせているのが、あまり見ることができないということなのだろう。
 といいつつ今日もコンパクトデジカメをポケットに入れて、散歩に出掛ける。そして待つこと五分ほど、突然木々の間から出てきて、チチチと鳴きながら水面すれすれを一直線に飛び、杭の上に止まったカワセミと出会う。これも子どもなのだろうか。個体としては小さく見えたのだが。その成果は以下の写真。こんなに頻繁に見てしまうと希少価値がなくなってしまうなぁ。