クラフト・エヴィング商會を「よむ」その五

oshikun2009-10-13

『ないもの、あります』
クラフト・エヴィング商會

「〜あります」というのは店頭によくあるポスターの一文だが、その前に「ないもの」とくるとこれは尋常ではない。ないものがあるとすればそれはあるものでありないものではない、ということで、はなはだ意味のわからないどんつきに突き当たる。
しかしまあコンテンツを見ればそんな隘路はぱっと開く。堪忍袋の緒、一本槍、相槌、目からうろこ、大風呂敷、などなどまさに大風呂敷を広げた言葉の遊びアイテムが満載なのだ。
 もちろんいつものちょぃと捻った解説も愉快。赤瀬川原さんのエッセイ付きである。
★帯と思いきや、写真だとよく分からないかもしれないけど、カバーと一体の一枚の紙なのでした。つまり「腰巻」のはずが「ワンピース」だったということ。だから大風呂敷のように広げると、「ないもの、ないもの、」と「あります あります」は見事に分離してしまうのです。
 タイトル横の写真は商品アイテムのひとつの「思う壺」。