月のいろいろ

 今日もまた月の話の続き。
 昨日、コメントで『ムーン・パレス』を紹介したけれど、ほかにもいろいろと我が人生を彩った「月関連グッズ」が、空ではなくて私の頭に浮かんでくる。で、ちょっとそれを眺めてみることにしよう。
 昔よく聞いたLPに、日本では『狂気』というタイトルでリリースされたピンクフロンドの『ダーク・サイド・オブ・ザ・ムーン』がある。西洋文化圏では月は日本ほどには愛でる対象ではなく、見つめていると正常な感覚を失っていくと考えられたりしている。最たる例が満月を見ると狼男になる話だけれど、手塚治虫のバンパイアでは日本人が狼になっていた。
 さて、くだんのピンクフロンドのLPには、シングルカットされた『マネー』が入っている。狂気につながるものしては一番信憑性があるかもしれない。
 駒沢敏器さんの『ミシシッピは月まで狂っている』は、アメリカのブルースやゴスペルなどを丁寧に取材した本。不気味なオレンジ色の月を、彼はそう表現している。
 高校で教育実習をしたときは、女子生徒から映画『ルナ』の男の子に似ているといわれてしまった。以来怖くてその映画を観てはいない。しかしオシャマな高校生ではある。映画としてお薦めしたいのは『パパ・ルナ』だ。DVDジャケットでは主人公のチュルパン・ハマートヴァが月をバックに踊っている。
 テレビドラマの『月光仮面』には歳が若かったが、『忍者部隊月光』には興奮して彼らのように身を低くして野山を駆け回っていた。
 楽曲は『ムーンライト・セレナーデ』、『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』、『ムーンライト・サーファー』、『ムーン・リバー』などなど数限りない。
 映画『ライトスタッフ』の激励パーティでは、宇宙飛行士がストリッパーを観ながら恍惚の表情になってるけど、彼女の姿というよりも、やがて月へと旅立つかもしれない彼らはそこに流れる『月の光』に魅了されていたに違いない。
メタセコイヤの木の上に浮かぶ月。普通のカメラで月を撮る場合は、明るすぎる夜よりも夕方のほうが月の模様を収めやすい。ただ三日月あたりだと面積が狭すぎるので、上弦から満月の前ぐらいが好条件となる。下弦も朝方撮れるけど、起きるのがたいへんでしょ。