富士が見えないよ、筑波だって見えないよ

 2日以来、営々と富士山シリーズを続けてきましたが、本日はとうとう一説には松の内の終了を意味する七草粥となりました。ウチも「美味しい」それを食べさせられることとなり、この辺がこのシリーズの潮時とすることにしました。しかし、そもそもなんで正月に富士山なんでしょうかねぇ。あの初夢の人気ナンバーワンに由来するのでしょうか。それをしつこく続けてきた私がいうのも何なのですが。
 もともとなぜこれほど富士山に執着したのかを考えてみると、小学校の校歌を思い出すのです。その冒頭は「富士が見えるよ、筑波も見えるよ・・・」というものでしたが、在学した4年間に学校から富士や筑波が見えたことは、たぶん一回もありません。まさに小学生にとってそれらはエベレストにも等しき「想像上」の山々だったのです。
 そんな時、ドカンとテレビ画面から眼の中に富士山が入ってきました。ひと月に3回も連続して旅客機墜落事故があったあれです。現在50歳以上の人でないと覚えていないかなぁ。そのひとつがBOAC機の富士山麓への墜落でした。実際には富士山の作り出す乱気流に巻き込まれたのが原因と、報道されてはいましたが、なにやら「見えるわけないじゃん」と思いつついつも歌っていた富士山に、その飛行機が衝突してしまったような気がしました。
 それから幾年月、煙と同じ性分の私はやや高さのある場所に住むこととなり、晴れていれば、富士も筑波も見える日々を過ごすことになりました。そして日本って意外と狭いことを実感するのです。
 かの校歌の最後の方は「あーあ、高く広く長く深く、学ぶ喜びを希望とともに、そろって進むよい仲間・・・・」でした。とりあえず今年も、学ぶ喜びを希望をもって進むことにしましょうか。★本日の富士山。ちょっと靄っている。
★本日の筑波山