十年前の住まい探し08

oshikun2010-02-07

 隣の窓からコンニチハ?
 駅前で車から降りると、私は気を取り直して、マンション「鷺宮A」のパンフをチラリと広げてまた建設現場を確認した。あたりはなかり暗くなってきた。まず踏み切りを渡らなくてはいけない。もしこのマンションに住むとすると、この前でしばらく待つことになるかもしれないなと思った。これは減点である。
 そこを過ぎると一戸建ての住宅地が広がる。比較的イイ車が置いてある。さっき見たマンション「鷺宮B」の周辺よりほんの少し高級っぽい気がするが、それはあくまでも瞬間的な印象だ。
 ほんの少し道を間違えて、どうにか建築現場らしき場所に到着。でも鉄板とフェンスに覆われていて、中がどんな感じなのかはほとんどわからない。道に面しているのは、敷地の南側だけで、東は4階建てのやや古い賃貸マンション。西は駐車場。北は小さな建物が並んでいるようだが、暗くて確認できない。この物件はカタログにある中庭がけっこうシャレているのだが、もちろんその様子はわからない。
 私はこの「05」で書いた100平米近くで6000万円超の物件のことを考えていた。というのも、その物件ができるあたりが、東側の賃貸マンションの4階とちょっと真向かいになるのではないかと思ったからだ。私はずうずうしくも賃貸マンションの敷地の中に入ってみた。そこには比較的大きな広場があって、子どもたちが遊んでいる。駐車場もある。公共の賃貸マンションなのかもしれない。
 新築マンションの敷地は、この賃貸マンションよりも地面が高くなっているので、そちらの4階も自然と高くなる。バルコニーも広くとってあるし、フェンスからかすかに透けて見える建物の「骨格」を参考にすると、たぶん部屋の中から隣の賃貸マンションの窓は見えないだろう。でもバルコニーに立つと隣の室内が丸見えになる可能性がある。それはちょっと問題かなと、買えない物件のことが気になってしまった。
 最後に敷地の周辺の道をぐるりと一周しようとしたのだが、これがまた長い。北側の敷地は特に道から遠く離れていて、新青梅街道がその「周回道路」となっているのだ。
 この一周でかなり疲れた。さて、どうやって帰ろうかと考えて、で止せばいいのに、物件の名前の鷺宮駅までいくことにした。ここでまた少し道に迷うことになり、最短の道のりは確認できず、たぶん5分ぐらい余分に浪費して駅へとたどり着いた。これじゃ下調べにならない。だいぶ後のことだが、このマンション「鷺宮B」にも、私は再訪することになる。