十年前の住まい探し34

oshikun2010-05-08

 ひと月1万のおいしい話
 前の書き込みの最後で触れた200万円の中身を繰り返す。
 今回買ったマンションの居住性を賃貸マンションで実現するとなると、いろいろな経費と込み込みで年間300万円ぐらい掛かるはず。そこからこの分譲マンションに掛かるいろいろな経費を差し引くと、200万円程度になるのではないか、ということだった。つまり分譲マンションを買ったことで、私ははなはだ主観的だけど、年間200万円ほどの効用を享受しているということになる。
 そしてこの合計金額は、もうすぐ8年間ほど住み続けたことになるので、1600万円ほどだ。これはこのマンションの販売価格の約半分。そう、分譲価格の半分がすでに減価償却されていることになる。そしてもし中古マンションとして1600万円程度で買い手が付けば、プラマイゼロということになるのだ。
 タイムリーだったのは、私がこのマンションを買ったのが、バブル崩壊後のほぼ底値の時期だったこと。個人的な感覚なので、データ的な根拠に基づいてはいないけれど、ここに住んで2002年以降、新聞チラリで周辺のマンションの価格をつらつら見ていると、戸田市川口市などの2000万円台のマンションが、2年後あたりからアレヨアレヨという間に3000万円台になっていった。そういった時期が2、3年続くのだが、それでもどうにかその価格で売れていたようだった。
 しかしこの小バブルがまた弾けることになる。ちょっと高くなった物件が、ここ2年ほどでダブついてきている。そういった事情がありつつも、私が買ったマンション価格は、現在取引されている周辺の価格からすると、かなり安価だったということになる。
 そんなことの証左ではないが、先日驚くべきことがあった。やはり新聞チラシで、私が住んでいるマンションの、すぐ近くの住居が売りに出されていたのだが、なんとその中古価格が販売時の価格よりも高かったのだ。こういったことは、バブルの絶頂期にはフツーにあったが、いまではあり得ないと思う。何せ8年近くも経つ中古物件なのだ。
 そして残念というか、当然というか、まったく問い合わせがなかったようで、2週間後には200万円程度下がった価格のチラシが入っていた。それでも新築時の価格から100万円マイナスになっただけである。これでもし売れたとすると、その住人は家賃1万円で、そこに8年間暮らしたことになるではないか。これはそうとうにおいしい。