夏の夜にシンクロするもの

oshikun2010-07-23

 いま、ゆっくりと『トロツキー その政治的肖像』(上・下 D.ヴォルコゴーノフ 朝日新聞社)を読んでいるところなんだけれど、当然のことながら、この本には次から次へと政治家や軍人などのロシア人の名前が出てくる。もちろんそのほとんどは流し読みするしかない。でも、国内戦の記述の中でチャパーエフという指揮官が出てきたとき、どうもその名前に既視感があった。で、ネットで調べてみると、なんとタルコフスキーの『ローラーとバイオリン』の中で、ローラーの運転手と少年が観る約束をする映画のタイトルだったのだ。もちろんこの映画は実在の軍人、チャパーエフの活動を脚色しつつ描いたもので、かなり長い間、ソビエトでは人気があった作品だったという。
 まあ、考えてみれば、何の不思議もないことなのだけれど、トロツキーの伝記から、ぴょんとタルコフスキーに飛んでいったのには、ちょっと驚いた夏の夜でした。