出戻りSFファンのためらい

 そして話は昨日の続きっぽくなります。あっ、昨日の書き込みにいつもどおり間違いがあったので、書き直しと追加をしておきました。
 で、そう昨日の続き。
 「創元SF短編賞贈呈式+トークイベント」が青山の青山ブックセンターで開催されるというので、8月6日の夕刻、汗をめっちゃかきつつ渋谷の坂をノロノロと昇っていきました。
 また余談だけど、青山ブックセンターって、やがては青山に店舗を持ちたいっていう、目的をそのまま社名にしたらしいですね。だから最初は、青山にお店はなく、たしか新宿とか六本木あたりにあったはず。念願かなって国連大学ビルの裏手にお店はできたのだけど・・・・。
 でもひさしぶりに、といっても一年ぶりぐらいだけど、そのオシャレな雰囲気は、昔とぜんぜん変わっていません。目的があって何かを探しに行くのなら、池袋か新宿のジュンク堂だけど、本そのものを楽しみに行くのなら、ここか、もしくは池袋のリブロってことになりそうです。
 とかなんとか、いいつつ、汗みどろで青山の青山ブックセンター(くどいか)に到着したけれど、身体はシャワーでも浴びたばかりといった体で、イベント会場に入れる状態ではなく、しばらくは店内を回遊することに。
 で、ウロウロしていると、入り口から大森望さんが入ってくるではありませんか。失礼ながら、そのご尊顔もなかなか印象的な上にオメシモノも個性的で、いわば大漁旗が乱入してきたかのよう。
 と、しばしの間に汗も少しは乾いたようで、どうにかイベント会場へと足を向けました。
 実をいうと、昨日も書いたように、私はかつてのSFファン(それも不真面目な)で、現役ではありません。だからこのイベントが、ディープなファンによる丁々発止の論戦の場になったらチト辛いかなぁ、と危惧していたのです。
 しかし、そんなことは決してなく、まさにエスエフなう、を感じ取れる場ではありました。まあ、たまに知らない単語がピョンと出てきて、宙を舞うこともありましたが、その場合は前後の単語がどうにかフォローしてくれるのです。
 大森さんの話のうまさも絶妙で、次から次へと出てくる話題を、本人がググッと規制しなくてはならないみたい。そのままひとりでしゃべってくれれば、きっとオールナイトのイベントになったことでしょう。
 てなことで、楽しくも刺激的な1時間半はとんとんと過ぎて、私はやや涼しくなった渋谷の坂道を、適度な腹持ちで下っていったのではありました。
 追記:会場では「明日のSF大会にはどのくらい参加するのかなぁ」という質問があって、かなりの人が挙手していました。そんな大会があることは知ってはいましたが、その内容やましてそれが明日などということはまったく知らず、私はしばしキョトン状態。そのあたりはやっぱりディープなのでした。