「症例遺伝」かな。

oshikun2010-10-29

 身体のあちこちがガタピシいっているので、いろいろと見てもらおうと、まだ入っている健保の診療所に行ってみた。健康診断などで出掛けることはあっても、受診するのは数年ぶりだ。窓口で、「診察券は?」と尋ねられたけれど、そういうモノを持っていることも忘れていた。
 で、まず整形外科である。右上腕部の筋肉の中あたりが痛い。左は一年ぐらい前から五十肩だったが、自然にほぼ治っている。しかしこちらの症状は少し違う。
 午後の一番、いや二番あたりに診療所に入ると、受付はごった返していて、受付不能の状態。名前を呼んで、どんどんファイルを渡している。個人情報まるわかり、名前だけだけど。
 で、整形外科の受付方法はと聞きたいが、いかんともし難い。
 待合室はお年寄りばかりで、みんな軽快な足取り。元気でないと病気になれないらしい。
 他にも、いろいろとあったけれど、長くなるので割愛。
 いゃあ、かなり待った。でも大学病院ほどではない。しかも今読んでいる『ドン・キホーテ』がなかなかおもしろくて、まだまだ待てる状態だったけど、残念ながら私を呼ぶ声がドアの向こうから聞こえてくる。
 診察室に入ると、さっそく先生が謝った。
「いやぁ、お待たせしてしました。いつもはこんなことはないのですが、貴重をお時間をすみませんでした」
 もしかすると、お医者さんからちゃんと謝られたのは、初めてかもしれない。
 で、症状をいうと、いろいろと身体を触られる。まあ当然のことだ。そして腕を上げたり下げたりする。
「それではレントゲンを撮りましょうか。首のところを撮ります」
「あのう、痛いのは腕なんですけれど・・・・」
「あのね。首の骨、頚椎っていうんだけど、そこから神経が腕まで伸びていてね。その骨がおかしいと腕なんかが痛くなるんだよ」
 ということで、レントゲン室へ。
 実はこの症状を近くの整形外科にも診てもらったのだけれど、ただ腕のレントゲンを撮っただけだった。
 で、「悪いトコわからないけど、痛み止めと湿布薬だけ出しておくから・・・」だってさ。
 こちらの先生の話を聞くと、腕の痛みは首の骨に原因があると疑うのは、初歩の初歩みたいなんだけどなぁ。
 そしてレントゲン結果。確かに骨の隙間が少し狭い。でもそれをいったら、左の腕も痛くなって不思議はない。つまり絶対的な確信はないけれど、腕の痛みは、と先生がメモをカリカリと書いてくれた。
 それには頚椎症、頚椎骨軟骨症(?)、頚椎椎間板症とあった。
 「すみません。外来なのできちんとした説明をする時間がありません。帰ったらネットで調べてみてください」
 そしてまた先生の指示に従って腕を上げたり、下げたり、今度は首を前に後に、そしてグルリと回したり。と、ある方向に首がいかない。そして右腕がぐぐっと痛くなる。やっぱり首が原因ではあったのだ。
 処方されるのはビタミン系の薬と痛み止め各種。とりあえず一か月分。ということで、この病とは長い付き合いになるかもしれない。
 母は骨が神経を圧迫することで、腰や足に痛みが生じる病に長い間苦しんできた。場所は違うけれど、同じような成り立ちの痛みが、私にも始まったというわけだ。やれやれ。