心拍数、上昇
(昨日の続き)
とにかく50年以上生きてきて、手術室に入るのは初めての体験だった。なので、いろいろとキョロキョロ見回していると、とにかく台に載ってください、とマスク美人の看護師さん(きっと20歳代後半、いやなかば)にいわれる。
ここで乗って書かなかったけど、ホントはどっちなんだろうか。
で、上向きになって微動しつつ姿勢を調整するけれど、この台、ああ、これも台って書いたけど、ベッドなのかな。いやいや手術台っていうね普通、やっぱり台だんだな。
ということで、この台は以外に狭いのだ。だから元気な人が自分でちょっと動いてしまうと、下に落ちちゃいそうだ。
それでも、どうにか位置が整うと、看護師さんがセンサーを体に付け始める、ということまでは昨日書いたね。
でもそれを見た先生(たぶん30歳代なかば)が、
「あーいゃ、横にしてくださいな。左手が上に来るように・・・」
といったのだ。当然のことに看護師さんはてきぱきとすでに装着したセンサーをはずし、足の下のまくら状のものをいったん取って、私の姿勢を動かす、というか私にこうしてください、あーしてくださいという。そしてまたおもむろにセンサーを再度装着して、血圧計や指先の脈拍計(?)を取り付ける。
で、できましたよ。どうですか、という具合にプレゼンテーションすると、先生は、
「あっあの、すみません。やっぱり腹ばいにしてください。これだと患部がよく見えないんで・・・・すみませんが・・」
というが早く、看護師さんはぶちきれた。
「先生、セットするのはたいへんなのですから、決めておいてくださいませんか」
「すみません・・・」
かくして私は三度目の姿勢変換を経て、やっとオペを始めてもらうことができたのでした。
腹ばいの目の向こうにはいろんなセンサーの表示モニターがあった。私の心拍数と血圧はいつになく高かった。
(この項目、続きます)