沖縄滞留中

 那覇は昨日から曇り。今朝は鳥の鳴き声で目を覚ました。ずいぶんといい声なので、埼京線のホームと同じように、スピーカーから流れているものと思ったが、どうやらホンモノのようだ。今もこのパソコンのあるやたらゴージャスな部屋にまで聞こえてくる。いやこちらはやはりBGMなのか。
 ここは那覇の中心地からやや北側の丘陵地のとば口で、その裏手に新都心と呼ばれる地域が広がっている。昨日もそこを歩いて、DFSなるところに行ってみた。しかし入った瞬間にここは自分が来るべきところではないと感じた。当然のこととして、有名ブランドのショップがきらびやかな意匠を凝らして、これでもかと立ち並んでいる。しかし私としてはそれそのものが、自分の購買意欲に分厚いシャッターを降ろさせるのだ。
 それに比べて、次の立ち寄ったメインプレイスなる複合施設はいい。スーパーや映画館やレストランがまさに複合した建物で、東京近郊にもニョキニョキと建てられている施設と同様なものなのだが、そのそこここに沖縄らしさが感じられる。
 ホテルで読んだ新聞には、国際通りはすでに観光客相手の店舗だらけで、地元の人は歩いていないと嘆いている投稿が掲載されていたが、その歩いていない人はここに集まっているのかもしれない。
 憂慮すべきは牧志市場のような、ほんらい地元の購買力によって支えられていた商業施設だろう。国際通りに観光客が溢れ、その一部が牧志市場にたどり着いても、新鮮な魚や野菜を買う層では決してないのだから。
 などというのも滞留中の者の身勝手な思いには違いない。
 さて、明日は晴れるだろうか。