伝えることと伝えないこと

 4月10日、高円寺で1万5000人も集めた反原発の集会とデモが開催されたことを、ネットで知った。しかし私はこのことを報じるマスコミに接しなかった。もともと、マスコミはこういった運動を伝えることに、昔から及び腰だったと思う。しかしツレがどこかで見たというので、朝日新聞の11日分をひっくり返したが見当たらない。そこでまたネットで調べてみると、どうやら日本テレビ、それもBSか何かで報じたらしいが、実際のところは未確認。別のメディアが報じているかもしれない。
 しかし、今ではその様子をいくつもの動画サイトで見ることができる。いま事実を知ることはマスメディアに拠らないほうが正解である事象が、どんどんと多くなっていると思う。
 少し前、テレビでプルトニウムよりも食塩の方が有害だという原子力の専門家がいて、わが耳を疑った(いまでも耳がおかしかったと思いたい)。
 うさんくさい専門家を選ぶのは、マスコミである。それらが3.11以降、原発について何を伝えてきたのかを検証する必要があるだろう。願わくば、その機会が我々にあることを。