宇宙線が雲を作る話

 「コズミックフロント」という連続企画番組を観た。宇宙に関する話題をテーマごとにまとめた、かなり完成度の高い番組だと思う。で、今回の番組は太陽の活動に異変があるというもの。そんなことはずっと前か何回も唱えられているじゃん、という意見はちょっと待ちたまえ。今は観測態勢とその精度が違うのだ。
 いわば常識だった太陽黒点の11年周期が、ここ数年崩れてきていて、それが極大を迎える時期がずれて始めているという。
 こういった現象は1600年代にも起こっているのだが、屋久杉の成分や古文書の記載などから、その時代は全地球的な寒冷化に襲われているのだという。当時ロンドンあたりのテームズ川も分厚い氷に覆われていたそうな。
 で、何で寒冷化なのかというと、太陽の活動が弱まると、地球への宇宙線を飛来を吹き飛ばせなくなる。そしてこの宇宙線は雲の発生の種を作り出す原因となるってことが、最近の調査でわかったのだ。
 実際、実験の小箱の中を透過する宇宙線が、飛行機雲のような現象を引き起こしていて、これにはびっくりした。つまり増大する宇宙線によって雲の発生が多くなり、地表や海面の温度が低くなって、寒冷化が進むとの説明。これで正しいと思うけど、途中若干眠くなったので、保障の限りではない。でも結論はこういったものだと思う。
 で、疑問。
 これがほんとうならば、しゃかりきで二酸化炭素の排出量を減らすために、国家戦略とか巨大ビジネスをどんどんとぶち上げている理由の「温暖化」っていったい何なのだろう。
 でもね、「温暖化神話」が必要な人ってたくさんいるからなぁ。