トークの勘どころ

(昨日の続き)
 で、始まった第2回創元SF短編賞の表彰式&トークイベントだけど、そういえば前の方にイベント名の掲示がないよね。たしか第1回のときはあったような気がするけど、まっ、いいか。
 話は『結晶銀河』全体とその周辺、そしてSF短編賞へと及ぶ。演壇は向かって右から日下さん、堀さん、大森さん、そして小浜さんの順。なので本そのものの話には堀さんが参加できず、ちょっと寂しそう、そんなことからなのか、話はいろんな方面へと飛ぶ。
 まずは最近亡くなった小松左京さんについて。堀さんは、「僕は小松さんの弟子みたいな存在でしたけど、実は小松さん公認の弟子がおりまして、それが横田順彌さんなんですよ」という。「横田さんは弟子になりたくて、書類を作って小松さんのサインをもらったんですわ。でも僕も小松さんから一度、『お前なんて破門だ』っていわれたことがあるから、弟子だったんでしょうね」といった話に会場大爆笑。
 小説内での計算の話になると、堀さんは「『ソラリス』の主人公は自分を確認するために、軌道の計算なんかしているでしょ。それは手書きなんですよね。それがレムらしいんですわ。それに対してクラークなんかはなんかしらん機械にやらせとる」で、「堀さんは計算尺を使っているんですか」という質問に「いいや僕は電卓ですよ」とのお答え。
 でも短編賞の600篇を2週間ほどで読むという大森さんに、堀さんは「すると一日に10篇ほどですか」という。堀さんの電卓あやうし。これだと2ヶ月掛かってしまうと、また爆笑の渦。堀さんのトークはまさに勘どころを掴みっぱなしなのだ。
 そんな話と前後して、受賞者の酉島伝法さんと佳作の空木春宵さんが登壇。小浜さんが連絡を取るときにビビッたという酉島さんは、作品のイメージとはまったく違う、まさに次代を担う好青年。空木さんは昨日書いたように、ハンサムボーイなのです。
 酉島さんの作品はほぽ実話なんだという。ええっと驚くが、なるほどね、と頷きもする。あの話題の『土星人襲来』も実話というんだから、世の中捨てたもんじゃない。
 空木さんは大森さんの「大学で平安文学やっているんですか」という質問に「はい」と答え、「それなら、その辺には自信があるんですね」に「はい」と返事し、「ではSFに関してはどうですか」に「いえ、あまり・・」と返して、「もっと、しゃべったほうがいいですよ」と突っ込まれていた。うーむ、ステキだ。
 また長くなってしまったので、今日はこの辺で。
 まったく何を書いているのか、わからんよ、という人、ごめんなさい。そしてあくまで記憶に基づいて書いているので、間違いがあるかもしれませんが、それもお許しください。

 追記:堀晃さんが自身のブログに、私とのツーショットをアップしていただいた。まさに光栄の至り。ありがとうございました。