輝ける10年後の世界

 (昨日の続き)
 それで早速『2001年宇宙の旅』の該当部分を観てみると、月着陸船のCAが操縦室に食事を運んでくるシーンで正面から見て右に、しっかりとストレイカー司令官じゃなくて、エド・ビショップさんが座っている。
 その後に彼は客席に降りてきて、フロイト博士となにやらしゃべっているが、そのシーンはあの「美しく青きドナウ」のBGMが流れていて音声はカットされている。
 ちなみにそのあとのトイレのシーンでフロイト博士が読んでいる「無重力トイレ使用法」は、のちにレプリカが制作されて、知人からいただいたそれを私は自分のトイレに掲げてある。
 しかしこの『2001年宇宙の旅』の宇宙船や月面基地の規模のデカイことといったらない。現在の視点で見るととても2001年には実現しそうもなかったと思えるのだけれど、数年間で有人飛行から月着陸までやっちゃうような60年代の雰囲気からすると、30年後はたぶんこんな感じだと考えたのだろう。
 そういえば70年に放送された『謎の円盤UFO』でも、すぐにやってきてしまう80年が舞台でちゃんと月面基地があるんだから、その頃は10年先でも輝ける未来に思えたものだったんだよね。