歌声の非実存

 昨日の新聞報道によると、日本テレビの生放送を謳っていたはずの歌番組で、別の会場にいる二組の歌い手の場面が実際には録画だったという。しかもそれが生中継に見えるように、わざわざ「××にいる○○さ〜ん」なんていうアナウンサーと司会者のやり取りを挟み込んだのだそうだ。さらに関係者には他言無用と念まで押したと書かれている。
 いやはや、どうしてマスメディア不信に繋がることをわざわざやってしまうのだろう。その二組の歌い手は生放送の時間には別の場所でコンサートをしていたそうなので、それがバレるのは当然なのに。
 以前からマスメディアの信頼性は低下していたが、原発事故報道以降それが地に落ちてしまっている。そしてそれは信頼性のない一部のネット情報の信憑性を高める傾向までも生んでいる。今回の問題は、マスメディア側がそういった現状にまったく危機感を抱いていないことの証左といえるだろう。よって事態は一層深刻ということになる。
 ところで、少し前にNHKでやっていたAKBの映画(?)。私はチラ見しかしていないのでなんともいえないのだけれど、ツレにいわせると「あれって口パクじゃないの?」とのことだった。もしそうなら、北京オリンピックの口パクのことをとやかくいえないよね。
 うーむ、まあ歌番組なんて、そんな感じでいいのかも、なんてことはないと思う。