タルコフスキーとの3時間41分かな

 初めて楽天で商品を買った、というのも目当ての商品がアマゾンでは見当たらなかったからだ。
 で、それが何かというと、なんとDVDオペラ・コレクション「ボリス・ゴドゥノフ」。いやはや私がオペラのDVDを買うとは、自分でもいささか信じられないのだが、実はそれには立派な理由がある。このオペラの演出があのタルコフスキーなのだ。かのデアゴスティーニだったから、安かったということもあるけど。
 もともとオペラなんぞ夜中のBSなどでチラ見するだけだから、たぶんその中のタルコフスキー的なものはおろか、魅力とか良し悪しさえ見分けることはできないだろうけれど、まあそれでも良し。
 ただちょっと不安なのは、演出とクレジットはされているが、彼が直接携わったのは1983年のロンドン公演。でこのDVDに収められているのは1990年のサンクトペテルブルグ。その時すでにタルコフスキーはこの世の人ではない。
 この演出手法については『タルコフスキーの世界』の一篇に紹介されているので、それを導きの糸として鑑賞してみよう。
 ただ全篇で3時間41分だという。うーむ、忍耐力は映画の方で鍛えられてはいるのだが、はたしてどうだろうか。