また深みにズボッ。

 タルコフスキーのオペラ関係を調べようと、彼と「ハムレット」で検索したら、亀井克朗さんの『<死>への/からの転回としての映画』(至良出版社)という本がヒットした。
 そこで年末にメールをやり取りして、直接著者である亀井さんから送っていただいた。送料別で700円という価格だから、たぶんパンフレットに近いのかと思っていたけれど、なんと実際には270ページもの立派な本で、タルコフスキーの『ストーカー』以降の3作品の分析と、その他の監督の作品論で構成されている。これなら1万円でも入手していたことだろう。
 まだパラパラとページをめくり、ところどころを読んだだけだが、中身の濃い一冊で、細かい描写を検討していることなど、たいへん参考になる。直接『惑星ソラリス』の論文がなかったのは、もしかすると私にとっては逆に幸いだったのかもしれない。
 うーむ、そしてまたタルコフスキーのさらなる深みに入ってしまうのか。