スペースシャトルのご先祖大活躍

 またもや昨日の続き。
 ハヤカワ・ノベルズと書いたけれど、正しくはハヤカワ・ノヴェルズだったんだよね。お詫びして訂正いたします。
 そのノヴェルズで一番先に買ったのは、前にあるように『宇宙のオデッセイ2001』。でそれで味をしめて、というか観た映画をフォローしたくて読んだのが、マーティン・ケイディンの『宇宙から脱出』だった。こちらは『2001年』とは違って「観てから読む」かたち、そのせいか映画の印象が強くある。
 飛行主任はグレゴリー・ペック、救助艇の飛行士がデビット・ジャンセン、そして三人の飛行士の一人がその後有名になるジーン・ハックマン。公開は人類が月に到着した翌年、つまり日本では大阪万国博覧会が開催された1970年だ。映画の背景はもうアポロ計画が終わり、地球軌道上に宇宙ステーションを築こうと、最初の一歩を踏み出そうとしている時代。あのサータンⅤの三段目を用いたスカイラブをモチーフにしてる。ただし映画のほうは太陽電池翼が二枚ともしっかり開いているけど。
 映画でスカイラブという名称を使うのは問題だったのか、名前はアイアンマン1号。しかしこのアポロ帰還船がエンジントラブルを起こして、さあたいへん、三人の乗組員をどう救助するかがスリリングな展開をみせる。救助船に急遽使われることになったのが、映画ではXRVと呼ばれた有翼宇宙船である。乗り込むのは、あの「逃亡者」ジャンセン。歴史を紐解くと、こういった有翼船は空軍などで開発されていたようで、NASAとの関係も微妙。しかしそのアイデアは結局のところスペースシャトルに結びつくわけだよね。まあスペースシャトルが成功したプロジェクトだったのかもまた微妙だけれど。
 このスペースシャトルのひ孫のような存在のXRVの打ち上げには、タイタンⅢCらしきロケットが使われているというところがまたいい。はい、好きなんですこのロケット。
 その辺あたりを確認したいのだけれど、DVDなんかはまったく出ていないんだよなぁ。
 ちなみに観たのはテアトル東京、そのプログラムには『宇宙からの脱出』の文字が、『2001年宇宙の旅』と同様にシネラマっぽくデザインされている。