改稿中閑あり

 昨日も書いたけど、現在とある文章を絶賛改稿中なので、ちょっと休憩というときにパソコンの前に画面を覆うように積み上がった資料なんぞをパラ見する。
 で、原稿には関係ないけど、アレレという発見を一つ。
 SFマガジン1966年4月号、ソビエト訪問を果たしたスタニスラフ・レム(そうここではスタニスラフですが何か)へのインタビュー記事、文中に彼の略歴を記したあと、現在の彼を「白髪まじりのやせた男(へぇ、やせてたんだ)。四十四才。労働者。医者。作家。コムニスト」と紹介している。うーむ、労働者ですか、まあ医者であったことはあったけど、えっ、コムニスト、コラムニストの間違いじゃ、……ないよね。
 まあ、いろいろと歴史的なバイアスはレムとはいえ受けざるを得ないよね。
 「あなたをひきつける学問の分野は……」という質問に答えて、レム曰く。
 「……自然の弁証法を知らなければ、弁証法の学者にはなれません。マルクスエンゲルスレーニンはこのことをよく理解していました……」

 それから、SFマガジン1966年4月号からもう一つ。
「さいえんす・とぴっくす」の欄に<プラズマ・エンジン登場>という記事がある。それによると、米航空宇宙局(NASAのことね)は、このエンジンの実用に近づいたのだそうだ。
 で、よく見ると、「テストを受ける小型プラズマ・エンジン」とキャプションの付いた写真に、何か見覚えがある。
 うーんと天上、じゃなくて天井を見上げて考えて、思い出した。我が子ども時代のバイブル『宇宙ロケット』(共立出版)に、同じ写真が載っていたのではないか。そしてその本を引っ張り出して、奥付を確認すると、昭和39年、つまり1964年初版発行、あれ年代が合っていない。
 こんな感じで、昔の雑誌はおもしろいのだ。