ウロコ散らばる。

 SFセミナーに行ってまいりました。
 最初は演題のほとんどが私の理解を超えるものばかりだったので、まあいいか、なんて構えていたのですが、評論賞チームの岡和田さんからお誘いがあり、合宿の部では創元SF短編賞の企画が2本あるとのこと。それでは参加してみようかな、ということになり、おずおずと久しぶりの御茶ノ水駅を降りたのでした。会場の全電通会館に入るのは、えーと、30年ぶりぐらいか。
 しかし、いやはやSFファンの熱気に当てられまくり。
 ちょっとゆっくり家を出たので、最初の三島浩司さんのインタビューは最後のほうしか聞けず、残念ではありますが、まずは体力維持を考えての惰眠の貪り十分態勢で臨みます。
 お昼は岡和田さんと増田まさるさん、片理誠さん、そして企画でごいっしょさせていただく仁木稔さんと向かいの蕎麦屋さんへ。みんないろいろとよく知っているなぁ。特に岡和田さんはスゴイ。私はただソラリス論の校正紙を鞄に潜ませつつ、またソラリスの話だけ。
 そして午後の部、「クトゥルー神話」については、恥ずかしながらほとんど知りません。なるへそ(死語)、こんな世界があったのかぁ、と驚きぱっなしでありまする。
 驚くといえば「インタビュー・ウィズ・ニンジャ・エクストラ・イショー」の観客のノリが別モノなのには、ビックリマーク。まあこれはね、あのね、ぜんぶね、あれだから、と何にも書きません。苗字に「忍」があってもなんの関係ももちろんありません。
  ということで、ほっとするのが鹿野司さんの「サはサイエンスのサ」でした。あーんにも知らない私のスポンジ状の脳みそに、ツツツーと鹿野さんの語りがしみこんでくるのでした。
新化論への社会的必要性が生み出した誤解、そして社会的新化論に今西理論、いやはやまさに社会的存在が「理論」を規定する的な展開に、眼のうろこポロポロです。