コンビニエンス・タックス

 はい、車の税金ですね、払いましたよ、コンビニでね。まるでおにぎり買うみたいに簡単でした。もらったのはハンコと、小さないつもの領収書だけです。もちろんおにぎりももらえません。あの金額でおにぎりいったいいくつ買えるんだろ。
 はい、車の保険も払いましたよ。ネットでね。走行距離で割引になって、ネット申し込みでさらに割引、ったってたいした額が割り引かれるわけではないのです。これでまた一年、たぶん向こうは印刷された証書を送るだけ。万が一の一のためですからしかたありません、ね。こうやってその一をもう何年待ったことでしょう。いえ、いらっしゃらなくてけっこうです。間に合ってますから。
 それから、はい、車検ですね。正直いってどうしようか迷ってます。近くの専門の店に出して、サクッと終わらせるか、それともディーラーで細かいところまで見てもらうのか。乗り手同様にかなりガタが来てますからね。でもそのガタ全部を直したら、いったいいくら掛るかわかりません。いや車の話ですよ。私のことではありません。
 と、いやだなと考えていたら、また追い討ちです。
 固定資産税と都市計画税だってことで、もうなかなかの額です。これもコンビニですか。これって、たぶんいつもコンビニを使う人が、一年間にそこで買物をする総額ぐらいですよね。これもまたハンコと領収書で終わり。いやはや国家権力って、スゴイですね。それでもって、こんどは責任を持って原発再稼働ですか。なにか脅しのようにも見えるんですが、もちろん違いますよね。