埋め草架空対談20

B まあそんな感じで、スカイラブ以降のまた別の未来を書きたいなぁ、と思っていたんだけど、文フリで大森望さんから薦められた『ワイオミング生まれの宇宙飛行士』に、自分の構想とかなり似かよった作品が掲載されていたんですよ。 
A また逃げの一手ですか。
B いやそうではないけれど、特に「サターン時代」なんて作者と会ってお話がしたいくらい。私もどこかで20号まではあるということを知っていたから、指折り数えてそれを楽しみにしてました。でも結局はあんなことになってしまった。
C しかしそれでも書きたいのでしょ。
B いやそれだから書きたいということでしょうね。それがそのように実現するかどうかは、まったくわからないのだけれど、自分がアポロの8号あたりからずっとフォローしてきた、あのハラハラどきどき感を表現できないかなぁと思ってます。
C それにはスペースシャトルは相応しくないと。
B ずっといってきたように、宇宙開発は積み重ねの上に成り立っていたんだと思う。それがあるいは幻想だとしても。でもスペースシャトルは、あまりに知れ渡ってしまった大根役者だよね。よせばいいのに「アルマゲドン」なんかにも出演したし。
 宇宙開発はアポロとおまけのスカイラブ、そしてオマケのオマケのきしゃぽっぽ的アポロ=ソユーズで終わり、スペースシャトルの時代は残務処理でした。そしてとりあえずアメリカの宇宙開発は国家の影が薄くなって、民間に任されようとしています。でもそんなチマチマとしてヤツは面白くないんですよ。もっとドーンと派手でないとね。
A なるほど、つまりBさんはドーンと派手なのを書きたいというわけですね。
 ではあまりにも唐突ですが、今回でほぼ意味不明の埋め草対談を終わりにしたいと思います。それではBさんとCさん、それぞれ最後に一言ずつお願いします。
B かなり怠惰ではありますが、それなりにちびりちびりとやってますので、いつかはどこかでお目に掛りたいと思います。そしてやがてはCさん批評してもらったりして。
C ひと仕事が終わって、つい最近まで虚脱状態でしたが、その仕事も結局、もう書く機会がやってはこないという前提で、こうじゃないかなということを全部載っけの総花的なものになってしまいました。ほんとうはその中のいくつかの項目を絞り込んで、もっと徹底的に論じられたらなぁ、などと考えてます。それからまずは「ストーカー論」。
A いやはやまたタルコフスキーですか。
C えっ、何か問題でも。
A いや別にいいんです。お二人とも長い間ありがとうございました。