近づけない記念碑

 ちょっと古くなったので、ストロベリー食べナイト、といいながら、他の番組のもろもろを諦めて、フジテレビにチャンネルを合わせて観た「ストロベリー・ナイト」。ありゃいったいなんなんだ。


 そしてまた続く会田誠展感想文。
 「題知らず」は、アクロポリス神殿と原爆ドームを重ねて、テーブルクロスに濃淡を付けて描いている。1996年の作品だが、この二つの廃墟にさらに付け加えるものがあるとすれば、福島第一原発のそれとWTCビルの崩れ落ちた様子以外にはないだろう。
 ただ残念なのは、両者ともにすでに描かれている二つのようにはそのままの姿で残されてはいないこと。WTCビルはその惨状がある敗北を感じさせずにはおかないためか、瞬く間に別の意味を醸成する記念碑となり、また旧原発の廃墟はこれからも周囲に恐怖を放射されつつ、何十年以上という歳月を掛けてゆっくりと変貌していくことになる。でも会田さんには、ぜひともこのふたつの「記念碑」を重ね合わせて、「題知らずⅡ」でも作ってほしい。

 今日は眠いので、このへんで。もちろんこの写真は本日たべたものではありません。念のため。