ウォーク・ドント・ラン
さてまた私は公園を歩いている。実際によく歩くのだからしかたない。
で、今日はどこかの中学の野球部男子が、そこをグルグルとマラソンらしきことで走り回っているのに出会う。
この公園には真ん中に大きく長い池があって、その周囲が敷地になっているので、歩きたい人も、ジョギングしたい人もほぼ同じところを行き来することになる。
本日はその公園を時計回りに歩いていたのだが、その歩みと逆行して男子たちが走ってきたり、はたまた歩いてきたりしているわけだが、その行動が少し異常なのである。
で、よく観察すると、公園の入り口から一番遠い小さな森の向こう側あたりで彼らはトボトボと歩み出し、そしてまた入り口に向かうと、スピードを上げている。
で私は推測する。たぶん公園の入り口あたりに野球部の顧問なりが構えていて、その目が届かないあたりで、トボトボとなり、見えそうになるとシャキシャキとなるのではあるまいか。
そして案の定、私が公園を一回りすると、顧問というか監督というか、そんな先生がニコニコ顔でドーンと構えていたのだった。その近くには時間経過を示す電光板と電気ストーブ、そしてマラソンにヘコタレたらしき男子が数名座り込んでいる。この先生には、池の向こうのダラダラ歩きはも承知に違いない。
この野球部に体罰は存在しないだろう。試合成績はよくないかもしれないけど、ダラダラ歩きのほうが大切だ、と私は思う。