それでも自分は回っている。

 最近テレビドラマを観ることが多い。
 で、全部の回をキチンと確認しているわけではないけれど、いまのシーズンを眺めていて、婚姻に関する書類、つまりは離婚届や婚姻届がやたら出てくるのに気づいた。
 「純と愛」では、少し前に主人公の兄夫婦が離婚届を出すのださないので揉めていて、「dinner」の最新の回では、シェフ江口が嫁さんから離婚届を受け取り、「最高の離婚」ではタイトル通りに主人公たちがまず離婚届を出して、もう一つのカップルが婚姻届でスッタモンダ中。さらに「シェアハウスの恋人」でも谷原章介が離婚届を受け取る。てな具合である。
 そして「書店員ミチル…」にもいつ出てきてもおかしくないし、「ビブリア古書店…」と「ラストホープ」もそれが絡む可能性大。というか見落としているかも。唯一、関係なし的なのは「泣くな、はらちゃん」ぐらいだろうか。
 と、どんだけテレビ観とるんや、という感じな私ではある。
 しかし東日本大震災福島第一原発の被害以降、こういったドラマメディアに家族というフォーマットを求めるテーマがやたら多いというのは、すでにいろいろなところで論じられてはいるけど、その要素というか因子が婚姻、さらにはただの一枚の紙がどうしたこーしたというカタチで描かれているのって、チト変ではないか。
 それは両者の約束事を、つまりは国家形態のお墨付きという形式をもって保障しようとものに他ならない……。
 といってしまっちゃオシマイよ、ということも重々承知の助ではあるが、特に「最高の離婚」の最新の回の展開を観ていると、若いのにどーしてそんなに既成概念(古き価値観)を中心にして、二人(あるいは四人)の世界が回転しなくてはならないのか、とオジサンは思ってしまうのである。