さよならF1 その三

 マレーシアグランプリで面白かったレース以外のシーンといえば、無料放送の中でだけど、ハミルトンが去年まで所属していたマクラーレンのピットに間違えて入ってしまった場面と、終盤にイラついているレッドブルエイドリアン・ニューエイメルセデスロス・ブラウンの背中を続けて映し出した場面に違いない。さて、問題はそのイラつきの源泉ということになる。
 そして興味深いのが、番組終了近くのレース全体を短く振り返る場面だ。あれはとても短いのだけで、たまに情報満載な場合もあるので楽しみにしている。
 で今回はどこか奥の空間でウェバーとベッテルが何かいいあっているのが、盗み撮りのように挟み込まれている。もちろん残念ながら音声はないし、いつの時点かもわからない。ただ推測するに各自の重量チェックが終わって、ポディウムのあるところに出る前なのだろう。そのあとと考えられないこともないが、ポディウムでのベッテルの反省の弁からは、やはりその前が正しいのではないか。
 ということは、ここまでの推測がもし当たっているとすればなのだけれど、やはりベッテルは、この段階では自分の行為を反省していてはおらず、よってレース後にチーム監督からいろいろといわれるまでは、チームオーダーをしっかり理解してなかったか、あるいは少なくともこれほど批判されることになると重要視していなかったことになる。
 でも長年テレビでの観戦だけだけど、もう四半世紀ほど観てきた経験でいわせてもらえば、このベッテルのレース中の行動こそ、よくも悪くもF1なのではないかと、シロウトの私は軽率に思ってしまうのだ。
 続きます。長いよねぇ。ごめんね。