ワイルドな昼餉

 しかし、喫煙可能エリアの壊滅状態はスサマジイ。はるこんが開催された武蔵浦和コミニティセンター内には、煙草を吸える空間は皆無。路上もほぼ禁煙なのだから、遵法を志すならば、野外では灰皿が置いてあるコンビニの前か、喫煙可能なカフェでも探すしかないようである。
 でも、ほんの数年前の職場では、部屋の向こうが煙で見えなかったんだから、まさに隔世の感ありである。
 と、そんな感じ(どんな感じやねん)で、ややスタートダッシュに出遅れつつ、短編グループは食事の場所を求めて、駅前へと向かうのだった。
 しかし、カツカツカツとキャベツキャベツと頭に浮かべての和幸は大入り満員。しかたなくも奥へと進み、さくら水産に決定。まあ安いし。と思ったら、ここは昭和の社食もここまでは、というほどのワイルド感たっぷりなのだった。でっかい炊飯器から自分でご飯を盛って、でかいバケツから味噌汁すくって、というセルフサービス。
 ふむ、かれこれ三十年以上前の賄付き日雇いバイトの夕食風景を、ふと思い出す。どんぶりや・昭和は遠く・なりにけり。字余り
 本日のメインイベントの唯一の当事者、その緊張感にみちみちた倉田さんの心情をおもんぱかりつつ、みんなの昼餉は進む。当の倉田さんは食事がのどを通らないのか、それとももともと小食なのか、いたってマイペース。
 あれ、ところでオキシさんって、このときちゃんと煙草喫ったんだっけ。