芸なし会員に視線集中

 さて、「星雲賞に清き一票を!」では他にもいろいろとタメになる話を聞いたけど、もったいないのでこのくらいにして、次なるコマは「円城塔に聞く〜芥川賞日本SF大賞」なのである。
 部屋は同じなのでこのまま待機。でも円城さんや司会の大森望さんがやって来ても、まだ演壇というかテーブルに貼ってある、宮内さんや理山さんの名前の紙はそのまま。でもって、スタッフでもないのに、私がそれを剥がしていく。なんとも出しゃばり……だよね。
 まずはお二人、自分の前に広げたモバイルが色も含めて同じであることを確認。そしてまずは芥川賞の話へ。あのとき注目が田中さんに集まったので、たいへん助かったということ。そしてもともとそのあとアメリカに行く予定があったのが、またよかった。いろんなことは海を越えてはやってこないものだという。しかし、今回の受賞はいわばSF学校からの特待生として入れてもらったわけで、何かやらないと、あとに続く人に悪い影響を与えてしまうから、そこをなんとかしないとね、あそこから採ったけど、あれじゃねぇとなったら大変だ、といった内容の話が、もっともっと面白く展開していく。
 そして話は日本SF大賞に及ぶ。でもお二人は作家クラブのメンツではないから、あまりわからないってことで、それだったら、あすこにいるし、と大森さんが私を見る。と会場の視線が集まってしまう。いや一芸も何も出ないし。