40年前と40年後と、それから。

 えーと、というわけで、書いていた本人も忘れていたので、読んでくれるきとくな人も忘却の彼方であろうはずの、ベーコン展に行ってきた報告がいつのまにか上野公園周辺の話題となってしまった話の続き。
 数日前に上野の科学博物館を舞台にした小説のようなモノについて書いたけれど、実際にそのころの科学博物館では天体観測の会が開かれていた。それを確認するために、昔々に買った天文ガイドの別冊「日本の天文台」を探す。
 うむ、やっぱりあった。奥付発行日は昭和46年、つまり1971年の6月10日だった。この別冊は全国各地にある大学などの大きな天文台からアマチュアのお手製天文台まで網羅しているのだが、科学博物館の屋上に設置されていた天文台も紹介されている。
 なんとこの天文台ができたのは1931年で、ドームや望遠鏡もそのときのモノだという。しかもその口径20センチの屈折望遠鏡赤道儀は、本格的なものとしては国産第一号だとか。天体観測会も最初から開催されていて、当然この別冊発行当時の40年後も続いている。
 そして、それから40年(きみまろ風に)、時は過ぎ去ってしまったわけだ。あの望遠鏡はその後、どうなったのだろう。

PS ということで、自分で調べてみると、現在でも月に二回ほど晴天時に観測会は開かれていて、ドームはそのままだが、望遠鏡は口径60センチの反射型になっているとか。ちなみに古い屈折望遠鏡は筑波のほうに保管されているようだが、公開はされていないようす。